ブリューゲルレースとは、18世紀半ば、ドイツで始められたとされる、鈎編みレースの一種ですが、ベルギーの土産品として知られています。ブリューゲルレースはシンプルな鈎編みレースブレード（テープ状のもの）を曲げたり繋げたりして、模様を作っているレースです。スキーの跡にも似た事から、ブリューゲルレースは別の名「ボーゲンレース」とも呼ばれます。

    ブリューゲルレースのブレード繋ぎは、テープ式レースとカテゴライズされていて、古くはボビンレースの一種である、ロシアンレースのデザインと同じです。似たような名前に「ブリュッセルレース」と言うのがありますが、こちらは完全にボビンレースであり、織り物レースに属していますが、ブリューゲルレースは編み物レースに属していて、全く別ものと言う訳です。

    ブリューゲルレースは英語で「bruges lace」と言い、中国語で「布鲁日蕾丝」と言います。

    何故鈎編み初心者から作れるかと言うと、ブリューゲルレースの基本はブレードであり、そのブレードは鈎編みの技法である鎖編みと長編みさえできれば、作品を編めるようになります。作品の要になるのは編む技術ではなく、デザイン力にあります。

    アイキャッチに使わせて頂いた、Pinterest から引用したブリューゲルレースの画像は、女性のトップスの作品で、これが編めるようになるには、上級者の腕が必要かも知れませんね。当記事では、先ず初心者が出来る作品の編み方から見て行きましょう。

    上記ブリューゲルレースの作品はシンプルに、波状にうねらせて、R部分の鎖編みを繋げているだけですが、エッジングレースとして、きちんとした作品になります。鎖編みの繋ぎ方も別に難しくはなく、網目の中心を拾って留めているだけです。まずこの当たりの編み方でしたら、初心者でもできますので、練習用として、自信を付ける為にやってみるのはいいと思います。

    完全なレース編み作品なら、こんなドイリーはいかがでしょう、超シンプルですが、色と繋ぎ方を少し工夫しただけで、なんて可愛らしい作品でしょう。これも立派なブリューゲルレースです。少し小さく作ればコースターになりますので、来客の時は、プチ自慢ができますよw

    自分で作る簡単なものから、オリジナルデザインにチャレンジして見ましょう、出来た時の達成感は数倍にもなります。ブリューゲルレースは比較的に自分の感性でデザインし易いのが特徴です。昔の家具の一部にある模様とか、家族と見に行った場所にある模様とか、お気に入りだったものにあった模様とか、思い出の中に沈んでいたお気に入り模様が必ず、自分の中に残っているものです。それを吐き出して見ましょう、それが創作に繋がります。

    別のモチーフ、別の編み方、別の色など、積極的に取り入れて見ましょう。ブリューゲルレースはブレードがレールを敷いているようなもので、全くないところから作る模様よりも、ずっと優しい、それが初心者から作れると言われるゆえんです。