鈎編みには、所謂教本が多く出版されていますが、この IT の時代に、ネット上では多くの作品や技法が公開されています。ここで言って置きたいのは、海外作家のサイトを、ぜひ積極的に見て欲しいと言う事です。

    日本の編み物教本を何十冊も見て来ましたが、確かに正統な技術を正面から真っすぐに教えていますが、海外の編み物サイトには、日本の教本にない小技や裏技が沢山あります。

    例え細編み一つでも、編んでいると、色々悩む事はありませんか?編み目がどうしても斜めに走ってしまう、段閉じの場所はどうしても横糸が並び、目立ってしまうので、作品の外観が損なわれるなど、そう言った疑問は、海外の作家さん達も持っているものです。

    そして、これまでに見て来た編み物教本では、見る事が出来なかった疑問を、海外の作家さん達は皆、積極的に解決、改善を試みているのです。今日は、そう言うところこそ、勉強しなければならない、本来の手芸の真髄について、触れて行きたいと思います。

ラウンド細編みの段閉じを目立たなくする裏技
    GIF動画「細編みと段閉じの方法」を見ましたでしょうか、動画内には、教科書通りの、段の閉じ方も示しています。見てないなら、下記投稿を一度ご覧下さい。

「細編みの編み方と掛け糸による模様の違い」


    その標準な段の閉じ方では、閉じる部分が目視ですぐにわかってしまい、下記画像のように、作品の美観を損なう場合があります。


    普通の細編み経験を持っている人ならわかりますが、きちんと編んでいるつもりでも、どうしたって編み目が斜めに走ってしまいますね、これは細編みの構造上の問題であり、編む人の力加減や糸の撚り具合などの違いで、傾き加減が異なって来ます。その対応策として、考えられるのが細編みのクロスステッチや筋編み等です。

    しかし、段閉じの違いは明らかな違和感があります。V字型の編み模様が並ぶ中、横に走る糸が一列だけ見えるのです、どんなに丁寧に編んだ作品でも、段閉じの目が見えると、がっかりしてしまいますし、ハンドメイド作品として販売するなら、それは半端な作品になってしまわないか?と気になって仕方がありません。

    教科書通りの閉じ方はもはや古いもので、編み物作家はそれぞれ綺麗な段の閉じ方を、自分なりに研究し、発表しています。筆者も研究とテストを繰返した末に、オリジナルな閉じ方を持っています。

    こう言うのは、人それぞれの感性も相まって、このやり方よりも、もっといい方法があるなんて、言われそうですが、ここはあくまでも、参考意見と参考できるやり方くらいに思って、見て下さい。

    段閉じ部分は、じっと目を凝らして見ると、目視でも認識できますが、パッと見は模様続きに見えますし、教科書通りの段閉じよりは、全然目立たないと思います。また密度が高いほど、段閉じ部分が見た目では、わからないようになってきます。

    いまのところでは、この方法が最も綺麗に見えますが、研究とテストを繰り返しておりますので、もっといい方法が見つかる際は、この記事を更新して、載せて行きたいと思います。

細編みの往復編みで両端をを真っすぐに編む小技
    細編みの往復編みで、段を立ち上げるたびに、立上げ目を編むのですが、これにも、いつも「ん?」と思う事はありませんか。まぁ、気にしない方は気にしないと思いますが、画像で見比べて下さい。


    矢印を描いた部分は立上げ目ですが、そこだけぷっくりとはみ出していませんか?繋ぎ用のパーツなら、大した問題にはなりませんが、表に出すパーツやそのまま使うモチーフなら、側面がデコボコなのは、超~気になります。

    でも、立上げ無いと、上へと新しい段が編めません?いいえ、編めます。ちょっとした小技がありますが、下記 GIF 画像を見て下さい。


    これで左右両端ともすっきり、真っすぐになります。エコバック入れとして、昨日編んだミニリュックのポケットが、この小技を使っています。写真を追加して置きますので、作品作りの参考になればと思います。


細編みをアレンジしたデザインパターン
    細編みを覚えたら、次は細編みを少々アレンジする事で生まれる様々な模様をぜひ知って欲しいと思います。種類が多いし、どのように編み方をアレンジしているかなど、詳しい説明もあるので、こちらではリストアップする形をとっており、実際に編んで見たい方は、どうぞリンク先をお立寄り下さい。

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