この方眼編みは基本のネット編みと同じく、鈎編みの最も基本的な編みパターンです。編み図は下図のような感じです。



   アレンジした図柄を、レース作品で多く見られます。方眼用紙を思い出して見るとわかりますが、図柄などのデザインをし易いのが特徴です。

   方眼編みを英語はやはり net crochet と呼び、鎖編み細編みで出来るネット編みは、ダイヤの様に編み目が並びますが、方眼編みは鎖編みと長編みで出来ていて、ほぼ正方形の編み目で並びます。…日本語の方が親切です(笑)。

   鈎編みでちょっと気になると言えば、表模様と裏模様の差が結構激しかったりします。何しろ糸を掛けてねじりながら編み、棒編みの裏模様よりずっと複雑です。それ故に伸縮性が少ないのも、棒編みと大きく違う要素の一つです。

   棒編み作品の厚みが、ほぼ糸の太さのままになるが、鈎編みは糸の太さの約3倍の厚みが出ます。同じ糸でも棒編みのセーターで寒ければ、鈎編みにするとほっかほっかになります。

   私見ですが、性格的に、棒編みは柔軟性に富んだスコーンとした素直さを持ち、鈎編みは頑固乍らも技に富んだ職人気質です。

   裏模様の話に戻りましょう(笑)。

   ネット編みも方眼編みも、鎖編みの線で模様を構築しています。例え1段目が表、2段目が裏でも、集合体の様に裏模様のギャップが目立ちません。
なので裏表をほぼ気にしないで使える作品を、作る事が出来ます。

   筒編みの場合は折り返し編みはしませんが、段を閉じるステップと、新しい段を立上げのステップが加わります。

   段を閉じてから新しい段を立ち上げる、その具体的なやり方は別記事の、ダブルネットの方眼編みで説明するので、ぜひリンク先へお越しください。

   方眼編みの作品イメージは、比較的に容易に浮かび上がると思います。Pinterest からいくつか例を引用します。






   どうですか、作品のインスピレーションが、一気に頭から湧いてきませんか。

   では実際の編み順を往復編みのサンプルで、GIF画像にしました。


   往復編みで表裏模様のギャップをなくしたいなら、右手で左へ編み進み、左手で右へ編み進めるという、両利きを意識的に練習してみましょう。編み物で左右の脳開発ができます(笑)。