服作りをしたいと思ったところで、一番障害になりやすいものは何でしょうか。それは思った通りのイメージで作りたい服のパターンと各部分の正しい寸法です。つまり詳細設計図ですね。

   日本で本格的に服飾を学ぶ際に、必ず「文化式」に触れることになると思います。人それぞれの各部位の寸法を測り、基本型のパターンを割り出し、その上で作りたい服のデザインに従って、パターンを描きます。または自分の体に最も近いサイズのボディを使って、立体裁断という方法もあります。

   日本人らしい真面目な取り組み方ですが、業界人ならともかく、家庭人として、簡単に服を作りたい気持ちにとっては、障害にしかなり得ません。もちろん既存のパターンを購入することもできますが、価格的に考えると、割に合いません。

   そんな思いは世界中にあることでしょう、今ではネットに多くのパターンが無料で公開されています。例えば今回作りたいプルオーバーのパターンも、 Pinterestから引用させていただきました。筆者も精神負担なく、気軽に服作りしたいと思っているので、遠慮無く使わせていただきます。

   上記アイキャッチ画像の、プルオーバーのパターンは最も簡単なもので、応用すれば色々な楽しみ方があり、いくつかの参考画像を載せましょう。自分の一枚が見つかるといいですね。





   ところで重要なことですが、アイキャッチ画像のパターンは西洋人のもので、想定される体型は身長約170cmの中型タイプらしく、そのままのサイズでは、日本人の標準体型なら肩落ちし易いプルオーバーになってしまいます。

   では、日本人の標準体型で使えるサイズは?3箇所のサイズ修整するだけでいいです。

   サイズ調整後のパターンを下記載せましょう。
   ※ 首周りが広すぎれば首の幅を更に13cm→12cmにするといいでしょう。



   今回、筆者は浴衣生地のリメイクで作っているので、反物の幅で前後各左右計4枚分裁断しなければなりません、この場合は生地の表裏だけでなく、左右身頃の対称にも気をつけましょう。一回左身頃2枚分を切ってしまったから、反省…

   縫い合わせる手順は各手作り作家の好みで、筆者の手順は参考迄に書いておきます。

① 左右身頃をそれぞれ縫い合わせる(反物のためで通常はこの手間なし)
➁ 前後身頃の両脇を縫い合わせる(返しぐし縫い
➂ 前後肩を縫い合わせる
④ 縫い代を処理(V字かがり
⑤ 首周り、袖周り、すそあげ(千鳥かがり

   実際に3着のプルオーバーをつくりました。着替え目的のと、別スカートとセットで着る目的のがあり、タグ等一切なく作りやすいし、幅広く、丈も短めにしているので、風通しが実にいい、夏に重宝します。


   画像の右側のスカートは、下記記事の作り方を参考してください。